
純氷と通常氷との違い

当社で製造するキングアイスをはじめとするブランド氷で使用される「純氷」と、通常の氷には大きな違いがあります。
通常の氷のように結晶の配列がランダムな氷とは違い「純氷」は結晶が規則正しく配列されているため、透明度に優れ、かつ極めて堅く、低温でもヒビ割れのない美しい氷となることが特徴です。さらに「純氷」は通常の氷と比べ熱の伝わり方が遅いため、内部の温度をあまり上昇させないことから、溶けにくく低温状態を持続する力に優れています。また、堅いままゆっくりと一定の早さで溶けるため、氷のままで居られる時間が長いという特徴も併せ持ちます。
そして何よりも大事な違いとして、安心で安全な氷であるということです。近年、水道水の活性炭ろ過処理だけでは安全・安心とは言えない時代となりました。そこで当社では、最先端のろ過装置(ROろ過装置)を設置し、原料水に純水を使用し、不純物を極限まで除去することで安心・安全を確保しています。
純氷ができるまで
不純物の非常に少ない純水を原料水として、徹底した衛生管理のもと、48時間かけて無色透明な溶けにくく、見た目にも美しい純氷を造っています。それではこれから純氷ができるまでの流れをご覧に入れましょう。
(1)原料水注水

純氷の原料水には水道水を使いますが、当社では逆浸透膜ろ過装置(RO装置)を使って、不純物が殆ど無い純水を使用しています。その原料水を氷缶(氷を製造するための入れ物)に注水します。
(2)氷缶をブラインタンクに埋缶

純水の入った氷缶を冷却するための専用タンクに格納。氷を冷やすために使われるブライン(食塩、塩化カリウムなどの濃厚溶液)は、氷点下でも凍らないため−12℃前後に設定し、48時間をかけてゆっくりと冷却します。
(3)エアレーション(空気撹拌)

透明度の高い純氷を製造するには、氷缶内の原料水を常に空気を用いて流動させます。そうする事により水の中に溶け込んでいる空気や、それに含まれる不純物を水から分離し、水の中央へ集めます。
(4)吸い取り

埋缶工程から25時間経過後、エアレーション(空気撹拌)工程により中央に残った不純物を含む水を全てきれいに吸い上げ取り除きます。取り除いた部分に再び原料水を注入しさらに冷却します。
(5)脱氷

吸い取り工程から23時間後、氷缶から純氷を取り出します。氷は温度差に非常に弱く、急激な温度変化があるとひび割れを起こします。そのため、一旦空気に触れさせてから細心の注意をはらい、常温の水に浸し純氷を取り出します。
(6)純氷の完成

このように時間と手間をかけて、堅く溶けにくい無色透明で美しく、そして不純物が殆どない無味無臭で安心・安全な純氷ができあがります。